歯車(ギヤ/ギア/ギヤー:gear)とは動力の伝達に使われる機械部品のことです。
Aの歯車からBの歯車へ力を伝える、歯車の大きさや歯数のピッチを変えることで回転速度を変えることが出来ます。
また、Aの歯車が小さくBの歯車が大きい場合は、Aに比べてBの回転力は大きくなりますが速度は比例して遅くなります。
この力と速度の変化を上手く利用することが歯車を使う基本となるのです。
歯車は「労働」や「工業」の象徴とされ、様々な国・地域で国旗などのモチーフとなっています。日本では5円玉の表面の穴部分に歯車がデザインされています。
歯車は古代ローマ時代に水車用として発明されたと言われております。15世紀のルネッサンス期には時計用として精密な歯車が開発され、産業革命が起きると蒸気機械の動力伝達として歯車が活用されることとなり機構の進化がさらに進みました。
日本には平安時代に中国より伝来し、鉄砲が伝来されると共に時計などの機械も伝わり、日本人の間に精緻な歯車の技術が広まった、とされています。江戸時代のからくり人形などはその技術の応用で、他国の発明を日本人が発展させてエンターテインメントに利用する好例と言えるかも知れません。
現在では自動車や時計をはじめ、モーターやエンジンといった原動機が搭載された機械の中には必ずと行って良いほど歯車が使われており、私たちの生活には無くてはならない存在なのです。
ヘリカルギヤ
ヘリカルギヤ(はすば歯車)とは歯筋が螺旋状に入ったギヤのことを差します。 こういった形状は歯合いが良いため動力の伝達効率が高く、「静穏・低振動」という利点を持ちます。
ベベルギヤ
ベベル(bevel)とは「斜め・斜面」という意味なので、ベベルギアは日本語で傘歯車の名の通り傾斜のついた歯車の形状です。
ハイポイドギヤ
ハイポイドギヤはギヤの回転中心置に対して噛み合うピニオンギヤがその中心からずれた位置に接するのが特徴です。 自動車の駆動軸などによく用いられています。